特産品(野菜)

春夏秋冬1年を通して様々な旬が楽しめます。

  • 春

    熊本黒皮かぼちゃ

    おいしさから高級食材として人気

    3月初旬、黒皮かぼちゃの収穫が始まります。熊本市富合町の水田に囲れた栽培ハウスで黒皮かぼちゃがつくられています。黒皮かぼちゃは日本かぼちゃの仲間です。日本かぼちゃが、日本に渡来したのは江戸時代。ポルトガル船によって大分に運ばれ、カンボジアから来たと伝えられたことで、「カンボジア」がなまって「かぼちゃ」と呼ぶようになったといわれています。熊本ではポルトガル語の「アボブラ」から「ボウブラ」とも呼びます。黒皮かぼちゃは、水分が多く甘味みは少ないが、果肉がきめ細かで軟く、煮くずれしません。そのために、高級食材として料亭などで使われています。

  • 春

    すいか

    日本一のすいかの名産地

    熊本市のすいか産地は、市の北部地域と東部の畑地帯です。これに加え、日本一の産出額を誇る植木町との合併により、すいかの作付面積・産出額ともに2位以下を大きく引き離し、まさに日本最大の生産を誇るすいか産地となりました。主に熊本市で栽培されている「大玉すいか」は秋にも出荷されますが、特に出荷量が増える4月中旬から5月末までが旬といえます。また、近年、少人数向きの小さくて糖度の高い「小玉すいか」の生産が伸びています。すいかには利尿作用があり、腎臓にもよいといわれています。

  • 春夏

    水前寺菜

    葉の表は緑、裏が紫の美しい野菜

    水前寺菜は熊本市水前寺の豊富な湧水を利用して栽培され、茶席で茶花として利用されていたことから、その名が付いたとされています。また、葉を熱湯に入れるとヌメリが出て、水前寺のりに似ているからという説もあります。20年程前、家庭菜園で細々と栽培されるだけとなり次第に姿を消していき、”幻の野菜”と呼ばれた時もありました。水前寺菜は少し苦みがある独特の風味があり、ビタミン類が豊富で栄養もあります。葉の裏の赤い色素には活性酸素を除く作用や、血圧降下作用のある物質が含まれていることが報告されています。葉を摘取ってもすぐわき芽が出てくるので、1年中収穫できる野菜です。

  • 春秋

    ひともじ

    小ねぎとはひと味違う香りと風味

    ひともじは香りがよく、上品なふうみがあり、薬味などで重宝します。小ねぎと似ていますが、小ぶりで根元からたくさん株が分かれ、球根で増えるところが違います。名前の由来は、小さいねぎを葱(き)と一文字で表していたことから「ひともじ」と呼ばれるようになりました。サッとゆでて酢味噌で食べる「ひともじのぐるぐる」は代表的な郷土料理の一つです。ひともじの旬は3月と11月の春と秋の2回です。寒くなるほどおいしくなり、霜にあたると甘みが増すといいます。春に収穫するものは10月中旬から植え、11月から翌年5月上旬まで収穫します。主に熊本市西部の水田や畑でビニールハウスなどで栽培しています。

  • 春秋

    熊本赤なす

    熊本独自の赤紫色の太いなす

    熊本赤なすは、大正時代から熊本で栽培されている熊本特産のなすです。熊本赤なすは、長くて大きいのが特徴です。大きいものは長さ30㎝、太さ10㎝ほどになります。肉質は柔らかく弾力性があり、種やアクが少なく甘くておいしいと、消費者に根強い人気があります。収穫時期は春秋です。春収穫は9月25日ごろに種をまき、収穫期は翌年2月から5月いっぱいまで。秋なすは8月10日ごろに畑に植え付け、9月から11月いっぱいまで収穫します。冬期にビニールハウスを暖房することで10月から翌年6月までの収穫も出来るようになりました。近年熊本赤なすの品質をより良くするため品種改良が進み「ヒゴムラサキ」と言う品種が熊本県で作られ熊本市内でも栽培が広がっています。

  • 春秋

    熊本いんげん

    長さ25㎝の昔懐かしい平ざや

    熊本いんげんは、平ざやで柔らかく、熊本弁で「あくしゃうつごつ取れる」(途方にくれるほど取れる)ので“あくしゃまめ”とも呼ばれます。秋は一瞬、春はぼちぼちと言って、秋には一気に大きくなり、春はすこしずつ成長します。熊本いんげんの収穫期は春と秋の年2回です。春は3月に種まきし、5月中旬から6月いっぱいまで収穫します。秋は9月に入ったら種をまきます。そうすると、10月上旬には収穫できます。「“あくしゃまめ”というぐらいなので、最盛期は収穫しきらんぐらい、いっぱい実ります。収穫する時が一番大変」とは、農家の奥さんの感想です。

  • 春秋

    熊本ねぎ

    柔らかくて甘くておいしいねぎ

    ねぎには、葉を包む白くて柔らかい部分が多い深ねぎと緑の葉の部分が広い葉ねぎの2種類があります。熊本ねぎは葉ねぎの仲間で、九条ねぎ系統に属しています。熊本ねぎの特徴は、葉の部分が大きく、柔らかいためスーパーなどに並ぶまでに傷みやすいことから、やや堅めの日持ちが良く見た目がきれいな深ねぎを栽培する農家が多くなりました。種まきは4月下旬から5月中旬にかけて行います。夏の最も暑い8月中旬ごろになると苗が30㎝ぐらいに成長します。そのころ、畑に株間15㎝、深さ15~20㎝で植え付けます。10月上旬と11月上旬の2回、株に土寄せをして、25~30㎝の高さに土を盛り上げます。収穫は12月中旬から2月いっぱいです。

  • 春秋冬

    トマト

    全国でも有数のトマト産地

    サラダ等に欠かせない食材の一つであるトマトは、昭和初期から栽培が始まりましたが、ビニールハウス等施設栽培の普及によって面積が増え、全国有数の生産地となっています。熊本市のトマトは天明及び中島地区を中心にほぼ市内全域で栽培されています。赤い色素のリコピンがガン予防や老化防止に効果があるといわれているトマト。赤く熟しても型くずれせず、しっかり身が詰まっている完熟系品種が主流となっています。

  • 春秋冬

    なす

    鮮やかな紫色、熊本長なす

    「熊本長なす」が栽培され始めたのは大正末期頃からです。かつては、露地栽培で夏場中心の出荷でしたが、施設栽培の普及により周年出荷されています。熊本市は全国一のなす生産量を誇り、最も栽培が盛んな西南部地区(飽田、天明ほか)では、「筑陽」という品種を中心にハウスによる促成栽培が行われ、10月中旬から翌年6月まで、全国に向けて出荷されています。また、植木町では、50~60cmにもなるユニークな大長なすが栽培され4月~11月にかけて出荷されています。なすには、制がん作用のある「ナスニン」や、肝機能・高血圧に効果のある「コリン」が含まれ健康にも良いとされています。

  • 春秋冬

    ほうれんそう

    栄養の宝庫、ほうれんそう

    緑黄色野菜の代表格のほうれんそうは、カロテン、ビタミン類、鉄分など栄養の宝庫です。ほうれんそうは冷涼な気候を好むため、本市では冬場に城山、力合、飽田地区を中心に栽培されています。 また、ほうれんそうと並びしゅんぎく、小ねぎ等の葉物野菜の生産も盛んで、これらの野菜は、産地に隣接する熊本市の台所である地方卸売市場(田崎市場)に出荷され、市内を初め県内の食卓をにぎわしています。

  • 春冬

    芋の芽

    デリケートでほんのりピンク色

    芋の芽は、以前は熊本の家庭料理でも見かけましたが、最近は料亭料理でしか登場しない珍しい食材になってしまいました。ほんのりピンク色の肌を持つ、とてもデリケートな野菜です。熊本市飽田地区など西南部や菊池郡菊陽町は、昔から芋の芽の産地として知られています。現在は数軒の農家が芋の芽を栽培しています。栽培方法は独特で、赤芽めミヤコイモを、4月に種いもとして植え付け、10月に掘り上げたものが親いもになります。薄く土をかけて、もみ殻で埋め尽くすと、日光に当たることのない親いもから淡いピンク色の柔らかい芽が伸びます。50~60日で30㎝以上になった頃が収穫時期で、11月初旬から翌年5月までに3回収穫できます。

  • 春冬

    ピーマン

    苦みが少ない生で食べれるピーマン

    緑黄色野菜でビタミンAとCが豊富なピーマンは唐辛子の仲間です。 熊本県では昭和30年代から栽培が始まり、熊本市においても東部地区(供合、小山戸島、長嶺)及び植木地区を中心に栽培されています。 栽培はビニールハウスを利用し、主に12月から翌年の6月まで出荷が行われます。品種は「エースピーマン」という大玉で、生で食べても苦みがなくおいしいピーマンが主になっています。

  • 春冬

    キャベツ

    やわらかくておいしい春キャベツ

    様々な料理に利用されるキャベツは、春を中心に出回る「春系キャベツ」と球がしっかりしまった「寒玉キャベツ」に大別されますが、熊本市では昭和20年代に栽培が始まり、主に城山、清水、北部、飽田、植木地区で栽培されています。城山地区を中心に栽培されている「春キャベツ」は昭和59年に国指定産地となりました。この春キャベツは、内部まで黄緑色を帯びてみずみずしく、やわらかくておいしいということで好評を得ています。

  • 春冬

    いちご

    高設栽培で作業の効率化

    春の代表的な果物であるいちごは、現在はビニールハウスの中で栽培され、11月中旬から翌年の5月まで出荷されています。熊本市では河内町白浜地区を中心に、みかんにかわる作物としていちごの栽培が増加しました。最近では毎日の栽培管理や収穫作業が楽になるよう、立ったままで作業が出来る「高設栽培」の導入が図られています。

  • 夏

    ずいき

    加藤清正公が太鼓判を押す保存食

    ずいきはハス芋の葉柄の部分のことです。地域によっては「トイモ」とも呼ばれています。葉柄の色は薄い緑色で、高さ2mほどになります。歯ごたえがよく、シャキシャキとした食感があり、えぐみは少なく、熊本では古くから食べられている伝統の野菜です。乾燥させたものは「いもがら」と呼ばれます。加藤清正公が籠城する時の保存食として備えたという話や細川家の幻のレシピとされる『料理方秘』にも白ずいきが素材として登場するなど、熊本とのゆかりは深いものです。ずいきは7月から11月中旬の霜が降りるまで収穫します。スーパーや直販所で販売されており、特に8月から9月の一番暑いときがおいしいと言われています。

  • 夏秋冬

    れんこん

    江戸時代から伝わる郷土料理の素材

    からし蓮根は熊本を代表する郷土料理の一つとして有名です。れんこんの穴に辛子味噌を入れて揚げたもので熊本の冠婚葬祭には欠かせない料理になっています。熊本の食文化とゆかりの深いれんこんは、熊本市沖新町、熊本市旧天明町や熊本市城南町などで栽培されています。熊本市で栽培されるれんこんはフヨウやセイケイなどの品種のほかにも古くから栽培されている節の長い種類も栽培されています。収穫は機械堀りもありますが、手堀りでは、水を抜き、特注の4本クワで掘り上げます。収穫は6月中旬から翌年3月末までが一般的です。初夏には朝早く、白い清楚な花を咲かせるそうです。

  • 秋

    春日ぼうぶら

    ひょうたん形で鮮やかなだいだい色

    春日ぼうぶらは、熊本民謡「おてもやん」に名前が出てくる伝統野菜です。ひょうたんの形をしたかぼちゃの一種で、昭和30年ごろまで農家の庭先によく植えられていました。表面はくすんだだいだい色ですが、中身は鮮やかなだいだい色をしており、長さ50㎝ほどまで成長するものもあります。農薬も使わずまったくの自然栽培でも元気に育つほど強く、甘みがあり、きれいなだいだい色をしているので、ポタージュスープやムースなどの料理に向いていると言われています。収穫時期は9月ごろから。

  • 冬

    熊本京菜

    熊本の正月に欠かせない野菜

    熊本では正月の雑煮に入れる習慣がある京菜は、全国でも珍食材です。細川家二代の忠興公が、京都から種を貰い受け熊本に持ってきたのが約370年前、熊本で栽培されるようになった始まりだと言われています。熊本京菜は寒さに強く、寒くなるほど味がよくなります。8月下旬から11月上旬まで種をまき、10月上旬から翌年3月下旬まで収穫します。主産地は熊本市近郊で、昔は漬物やあえ物、汁の青菜として用いられていましたが、現在は主に正月用に栽培されています。熊本の正月に欠かせない伝統の京菜は、農家の人たちによって守られ生き続けています。

  • 冬

    水前寺もやし

    江津湖の湧水ですくすくと育つ

    水前寺もやしは、江戸時代から盛んに栽培されていましたが、現在は熊本市出水の上江津湖にある芭蕉園内の湧水地(約1,200㎡)で栽培されているだけです。普通のもやしの4~5倍の長さ35㎝ほどに成長し、長寿と健康を願う縁起物として、正月の雑煮に欠かせません。昭和55年ごろまで、出水地区の農家と長溝地区の一部の農家合わせて20軒ほどが、水前寺もやしを江津湖で栽培していましたが、どんなに寒くても雪が降っても作業し、作業もきついのでだんだんと減っていき、今では出水地区の2人だけです。収穫は12月25日から28日にかけて一斉に行われ、長さ35㎝のもやし100本ほどを一つに束ね約1万束が正月用としてお店に並びます。

  • 冬

    熊本長にんじん

    すらりと細長く長いものは1.2m

    今日の主流の西洋系五寸ニンジンは、長さは15㎝前後ですが、熊本長にんじんは東洋系で、すらりと細長く、まるで赤いごぼうのようです。太さは直径1.5~2.5㎝と細く、長さは長いもので1.2mもあります。にんじんとは思えないような独特の姿は全国でも珍しく、熊本ならではの伝統野菜です。特に、縁起を担ぐ正月には、丸くて細くて長く、縦に切る必要がないので、お節料理に重宝され、熊本の正月には欠かせない野菜です。種まきは7月中旬ごろに行い、12月中旬に収穫して、24日・25日には正月用に出荷します。

  • 冬

    水前寺せり

    冬に鮮やかな緑の絨毯が広がる

    豊かな湧水をたたえる江津湖の南西に広がる熊本市画図地区の田んぼの中に、鮮やかな緑の絨毯が点々としています。水前寺せりが栽培されているせり田です。せりは正月料理に欠かせない香物です。雑煮に、鍋物、吸い物と用途が広く、春の七草の筆頭に挙げられます。清水がわき出るところに競り合うように生えることから、その名が付けられたともいわれています。5月の連休が明けると、1アールほどの専用の田んぼで苗づくりが始まり、11月中旬から収穫が始まり、翌年の4月いっぱいまで続きます。せり生産部会は栽培農家の高齢化が進み、後継者が少ないという問題があります。販売や技術向上に力を入れ、せり田の緑を守っていくのが役割です。

  • 春夏秋冬

    水前寺のり

    江戸将軍家へも献上した珍味

    水前寺のりは、年間の水温が19℃前後のわき水にしか育たないデリケートな藻類です。大正13年に国の天然記念物となり、熊本市の上江津湖の一部が指定されましたが、昭和28年の“6.26水害”により栽培面積が激減し、現在、熊本市の限られた農家が、わき水が豊富な上六嘉(上益城郡嘉島町)で養殖しているだけとなりました。水前寺のりは、江戸時代には細川家から徳川将軍家への献上品で、現在でも珍味として知られています。弾力性食感が特徴。煮物、汁物など料理を選ばないパーフェクトな食材です。栄養豊富でお肌にもいいと、特に女性には人気があります。また、最近になり、水前寺のりからサクランという物質が発見され、化粧品などの原料としても注目されています。

  • 春夏秋冬

    メロン

    熊本は全国有数のメロン産地

    現在熊本市は、全国有数のメロン産地となり、夏の一時期を除き年間を通じておいしいメロンが生産されています。品種では、ネット(網目)が美しく、高級メロンの代表品種である「アールスメロン」や、品質が良く「食べて安心ですメロン」からその名が付いた「アンデスメロン」、切ると鮮やかな朱赤が美しく糖度も高い「クインシーメロン」等が、市の北部・植木・東部の畑地帯の他、有明海に面した西南部の水田地帯、富合・城南地区とほぼ全域で栽培されています。メロンは暖かく乾燥する地帯の植物で、寒さや雨風病気にも弱いため、年間を通じてピニールハウスで育てられ、その多くは、価格の高い関東・中京・関西などの大都市圏で販売されています。

  • 春夏秋冬

    きゅうり

    歯切れの良いきゅうり

    きゅうりはうり科に属し、一年中栽培することができ、夏は露地栽培、秋から冬にかけてはハウス栽培が行われます。本市で栽培されているきゅうりも、ハウス施設を利用し一年をとおして栽培され、冬は暖房を入れて加温栽培している農家も多数見受けられます。品種は、白いぼ系のきゅうりが殆どで皮が薄く歯切れが良いのが特徴です。

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